厚生労働省管轄の助成金って税金なんでしょ?
だから使いたくもなければ、使ってもらいたくもないという美容師さん…
目次
助成金は返済不要
助成金は国の施策を実現するためのものです。
助成金は返済する必要のないお金なので、企業経営に大きなメリットとなります。
助成金の財源は労働保険料
厚生労働省関係の助成金は、会社が支払っている労働保険料の一部を財源としています。保険料を支払うだけでなく制度を有効活用しましょう。
どんな会社がもらえるの
助成金は国の制度によるものなので、支給を受けるためにはそれぞれ要件があります。
- 労働保険の適用事業所であること
- 労働保険料の滞納がないこと
- 就業規則、出勤簿、賃金台帳など、法律で作成が義務付けられている帳簿を備えていること
- 事前に計画の作成、提出等の手続きを行うこと
etc
助成金と補助金の違いについて
助成金
管轄は厚生労働省、労働者の雇用・労働環境の改善、競争性なし・原則として受給、申請者は事業主又は社会保険労務士が申請代行可
補助金
管轄は経済産業省、新規事業の開始、競争性あり・評価の高いものから選択、申請者は事業主等
ケース別助成金活用事例
正社員登用
有期契約のアルバイトを正社員に登用したい → 正社員転換制度を導入して正社員に転換した → 「キャリアアップ助成金」の正社員コースで57万円支給
人材育成の仕組み作り
人材育成のために、役立つ仕組みを作りたい → 定期的にキャリアコンサルティングを受けられる制度や教育訓練のための休暇を取り入れる制度を導入した → 「人材開発支援助成金」の制度導入助成で95万円受給(セルフ・キャリアドック制度と教育訓練休暇等制度)
解説 キャリアコンサルティング
- キャリアコンサルタントとは、「人が主体的に生き方や働き方を考え実行することをお手伝いする人」のことです。
- キャリアコンサルティングとは、労働者が、主体的な働き方やスキルアップの計画等について考え、働く意欲を高めるためにキャリアコンサルタントから受ける働きかけのことです。
- キャリアコンサルティングの効用、労働者が過去の職業経験等を振り返ることによって、自己の能力、適性などを整理できること、また会社で活躍するために身につけなければならない知識・技能が明確になったり、キャリアアップの道筋が見えて主体的に仕事に取り組めるようになれることです。その結果、労働者の職業能力と、会社の労働生産性が向上し、事業成長が期待できます。
- 国家資格キャリアコンサルタントの誕生、従来、キャリアコンサルタントは民間資格で玉石混交であり、さらに無資格者でもキャリアコンサルタントと名乗れる状況にありました。平成28年4月より国家資格化され、キャリアコンサルタントは登録制(5年の更新)の名称独占資格とされ、守秘義務・信用失墜行為の禁止義務が課されています。これにより、今まで以上に安心して相談できるようになりました。
- キャリアコンサルタントの探し方、キャリアコンサルタントwebサイト(http://careerconsultant.mhlw.go.jp/p/top.html)
働き方改革
最近話題の「働き方改革」はわが社にも必要だな。ワークライフバランスの実現に向けて何か取り組めないかな → 勤務終了後、次の勤務までに11時間の休息期間を設ける制度を社労士に相談して整備し、時間管理のために新たに勤怠管理ソフトも導入した → 勤務間インターバル導入コース(職場意識改善助成金)で、就業規則改定費用と勤怠管理ソフト費用合計70万円のうち50万円受給
育メン支援
男性社員の子供が誕生する予定。育児休業取得を相談された → 男性が育児休業を取得しやすい職場風土作りのための取り組みを行い、男性社員が一定期間の育児休業を取得 → 「出生時両立支援コース(両立支援等助成金)」57万円受給
まとめ
助成金の財源は、美容室の事業主や従業員の皆さんで払っている労働保険料(雇用保険料)からです。
なので、現在、雇用保険料を納めている美容室の事業主さん、これから独立する従業員の方も、当然、助成金を活用できます。
助成金を利用しないということは、事業主や従業員の皆さんで払っている雇用保険料が、他の美容師さんに使われています。
納めっぱなし、損はしていないけど…
助成金の財源は雇用保険料からです。助成金は後ろめたいものではありませんので、活用しましょう。
雇用保険に加入していなければ、助成金を活用することができません。滞納があっても、活用できないことがあります。
実際の申請時には、関係機関窓口、または専門家である社会保険労務士にご相談ください。
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